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『ヒトはなぜほほえむのか─進化と発達にさぐる微笑の起源』

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著者:川上清文(聖心女子大学)・高井清子(日本女子大学)・川上文人(東京大学PD)
出版社:新曜社
出版年:2012年
出版社書籍案内ページ:http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-39c8.html


 赤ちゃんが眠りながらほほえむのを、ご覧になったことありますか?4次元超音波により、お母さんのお腹の中にいる時から微笑していることも、わかってきました。なぜ胎児は、普通だれも見ることができないのにほほえむのでしょうか。

 微笑は、どの動物でも示すわけではなく、進化した動物だけに見られます。特にヒトは、最初からお母さんと身体的に離れて生活するので、微笑が重要な意味を持ちます。つまり微笑を知ることは、ヒトという動物の特徴を考えることでもあるのです。

 親との関係がうまくいっていると、赤ちゃんはほほえみをたくさん見せます。もちろん性格や文化によっても影響されますが、微笑は、まだことばを話さない赤ちゃんからのメッセージといえます。

 『ヒトはなぜほほえむのか』新曜社(1600円)という本を出しました。微笑の進化と発達について、わかりやすく書いたつもりです。ご一読いただけると幸いです。

 -------------------------- 川上清文・高井清子・川上文人