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リレーコラム2

「食」について



子ども 子どもたちに聞きました

掲載:2010年10月15日

文責 長谷川佳代子/聞き取り期間(2010年7~8月)


(質問内容)①朝ご飯何食べた? ②お母さんのご飯について文句ある?
(対象児童)埼玉県北部の2つの学童クラブに通う小学生、およびそこにボランティア、アルバイトに来ていた高校生・大学生3名を含む41名

①朝ご飯何食べた?
1.ご飯、みそ汁
2.卵かけご飯
3.納豆ご飯
4.おにぎり、卵、ソーセージ
5.納豆ご飯、ウインナー
6.しらすご飯、卵
7.クロワッサン、牛乳がなかった
8.パン
9.納豆ごはん、牛乳
10.肉まん
11.ご飯、みそ汁、ウインナー
12.味付け卵、ミスタードーナツ
13.ご飯、パン
14.ご飯、卵焼き、ミートボール
15.ご飯、ウインナー、野菜炒め
16.パン、牛乳
17.ご飯、魚、みそ汁
18.パン、豆乳、温泉卵
19.おにぎり、ポカリスウェット
20.蒸しパン、バナナ
21.パン、ゆで卵、牛乳
22.お茶漬け
23.パン、カフェオレ
24.パン、コーンフレーク、牛乳
25.ご飯、みそ汁、魚
26.みそ汁かけご飯、パン
27.チャーハン
28.納豆ご飯
29.納豆ご飯
30.納豆ご飯、みそ汁、お茶
31.パン、目玉焼き
32.ご飯、みそ汁、しゃけ、豆腐、卵
33.ご飯、みそ汁、めかぶ、納豆
34.ご飯、みそ汁、納豆、たくあん、しゃけ
35.ご飯、みそ汁、納豆、韓国のり
36.ご飯、みそ汁、納豆、卵
37.パン、焼きそば、汁
38.パン、ココア
39.ご飯、パン、牛乳
40.ふりかけご飯、みそ汁
41.おにぎり
(何も食べてこなかった子はいなかった)

 

②お母さんのご飯について文句ある?
・文句なし、いつもの通りでいい(圧倒的多数)
・同じものばっかり出る
・カレー3日間は許せない(夜・朝・給食・夜・朝)
・そうめん(のみ)・・・手抜きのようで許せない
・納豆ご飯と牛乳はイヤだ


保護者 保護者の声

保護者 Y.T.

掲載:2011年1月5日


 子どもの朝食摂取アンケートの結果を拝見して、実に7割以上が朝食をとっており、若干炭水化物だけだったり、その子の食欲についてや誰と一緒に取ったのか等、他に知りたいこともあるのですが、良い結果だと思います。

 我が家の子どもたちのことを考えると、六甲山の裏側に住んでいた頃が、「食」を知るための時間だったと思います。山を削り住宅地にしたところで、電車が1時間に1往復しかない僻地でしたので、朝食のパンも手作りでした。

 天気が悪いと外へは行かず家の中で遊ぶ子どもたち、その傍らでパンを作るため小麦粉を捏ねていると、「何してるの」と近寄ってきて、一緒に小麦粉を捏ねたり、醗酵するのを見たいと言って、じっとその前に座り見つめていました。「ハッコウする」ということは風船のようにボーンと大きくなることだと思っていたのでしょうか、「あまり大きくならなかったね」と感想を述べておりました。醗酵の終わったパンに触り、「プニュプニュして気持ちいい」などといって、いつのまにか、各々個性的な形を作っておりました。パンが焼きあがってくると「いいにおい、おなかすいた」焼きあがったパンを見て、「ネコさんがブタさんになった」とか、キャーキャー3人で言い合っていました。

 他にも、子どもたちは様々な料理に興味を示し、場所柄お好み焼きや、タコ焼きと次々に自分たちで、ホットプレートや、タコ焼き機を使って料理をする楽しみを身につけて行きました。

 春になってトマトや、キュウリ、茄子、苺等を庭の隅で作るようになると、夕方遊びから帰ってくると、野菜の見回りをして、飼っていたキリギリスや甲虫たちに採れたての野菜をやったり、「トマトと苺は明日のお弁当に入れてね。」と希望を言ってきました。ただ、食べ頃は虫たちが一番知っているようで、苺は一晩のうちに蛞蝓にきれいに食べられてしまい、薄い外側だけが残っていることが多く、がっかりした子どもの顔が今でも忘れられません。

 今から考えると、交通が不便な分、子どもと一緒に居る時間が多く、また蝶や蜻蛉採り、蛙釣り等自然を相手に遊び、おなかがすいたことを実感したことや、店がなく食べ物を手作りしなければならなかったことが、一番の食育だったと思っています。

 自分たちで固い粘土質の土を耕し、美味しい野菜のためのベッドを作ったり、暑い真夏の日差しの中で、草を取り水をあげたりして汗を流しながら大地の恵みを得たことが、現在の逞しさの基になっているのだなぁと感じております。