市民参加型の、新しい学会のかたち。

学会案内

理事長挨拶

2024年4月

 

第6期(2024年3月~2027年3月)

理事長 近藤 清美

人間の子どもは未熟な状態で生まれ,誰かの世話と保護がなければ生きていけません。しかも,なかなか大きくならず,いつまでも世話が必要な存在です。子どものへの世話と保護は「子育て」と言われ,主に子どもの親がするものと考えられています。しかし,子どもは親だけでなく,祖父母やきょうだいや,保育園や幼稚園での保育者,学校の先生など,様々な人とのかかわりの中で大きくなり「みんなで子育て」が人間の子育ての基本です。また,子育ての担い手も子育てをしながら「育つ」存在であり,助け助けられながら子育てをしていくのです。

現代社会は子育てをめぐる問題が山積みで,社会の急激な変化や少子化の波の中で,子育ては翻弄されています。だからこそ,子育てに関する確かな「知」と実践が求められているのです。子育て学会は,「子育て」に関する知恵を出し合い,学術的な「知」として結集するとともに,成果を実践に生かすことを目指すものです。 子育て学会の第一の特徴は,「研究者」「支援者」「保護者」という様々な立場の人が対等に,三位一体として協働することにあります。子育ては様々な人がかかわる営みであるからこそ,様々な立場の人が考え,発言し,協働していくことが重要です。

さらに,「子育て」の知の創造には,心理学や教育学,福祉学など,さまざまな学問が学際的にかかわるアプローチが不可欠です。また,「子育て」の「知」に求められているのは,実践的な「知」であり,その追究に実践が不可分にかかわるものです。さらに,その成果は実践の中で検証されて初めて価値をもつものです。子育て学会は「子育て」にかかわるすべての人にかかわる学会です。

「子育て」について学びたい人,「子育て」について知見や意見を提示したい人,「子育て」について何らかの貢献をしたい人,「子育て」について経験や意見を交換したい人。「子育て」にかかわる様々な人が子育て学会に集まってこられることを希望します。あなたも,子育て学会に入会してください。一緒に「子育て」について考えましょう。